少年愛之美学

守備範囲がやや広めの腐女子による鑑賞と思索。思い付いたまま書き散らしている。

岩波文庫、でボーイズラブと美少年を発掘する

「図書館で読めるホモ100選」とかいうものが一時期話題になりましたけれども、中1の夏に始まる私の腐女子歴の中に岩波文庫期というものがありました。時期的には中1の終わりから中2くらいでしょうかね、文字通り岩波文庫の棚を漁ってそれらしいものを探し出し萌えを摂取していた時期です。世界各地の古典が集められている岩波文庫は萌えの宝庫なんです。

今回は岩波書店公式ウェブサイトの解説目録を参考に、私がBLないし美少年的萌えを目当てに読んだ文学(純文学)作品を一言紹介と共にリストアップさせていただこうと思います。既に個別で関連記事を書かせていただいたものはリンクを埋めておきましたのでそちらも是非参照してくださいませ。リンクはこれからも記事の更新に伴い随時追加していくつもりです。

先にお断りさせていただきますがあくまでeikouが個人的に「ボーイズラブ」や「ブロマンス」的印象を受けた作品であり、必ずしも明確に同性愛描写があるものばかりではありません(以下の「ホモ」という評価も以上のような意味)。あと単純に美少年ものも含みます。

リスト
風姿花伝(花伝書)/世阿弥
  元伝説の美少年世阿弥の思考をなぞってると思うと読んでいて興奮する。
葉隠/山本常朝
  男色に関する指南が一部あり。日本の衆道の伝統的あり方が窺える。
ゴッホの手紙
  ヴィンセントと弟テオの関係尊い
●饗宴/プラトンパイドロス/プラトン
  どっちがどうだか忘れてしまいましたが少年愛賛美の部分あり。
旧約聖書 サムエル記
  ダビデ×ヨナタンのブロマンスがあり。
源氏物語/紫式部
  「空蝉」の段で光源氏(17歳)×狙ってる女の弟(ショタ)の添い寝ホモが見られる。とても可愛い。
平家物語
  美少年平敦盛の気高い死に様に泣く敵のおっさん。尊い
東海道中膝栗毛/十返舎一九
  弥次喜多メリバ物語だと思っている。喜多さんは弥次さんの元馴染みの陰間らしい。
高瀬舟/森鴎外
  兄弟愛が悲恋すぎて全俺が泣いた。事実上心中してると思う。
●ウィタ・セクスアリス/森鴎外
  旧制高校の男色文化が垣間見える貴重な資料。
彼岸過迄/夏目漱石
  メインキャラ二人がアダルティーで良い雰囲気。
●こころ/夏目漱石
  言わずもがな。自己評価の低い先生×無邪気に憧れる私という構図と、人間レベルの高いK×それに反感を抱く先生の関係という二重のエロさ。
生れ出づる悩み/有島武郎
  実生活と対立するところの芸術というテーマを媒介に描かれる関係が激エモ。主人公の中年男が、青春に苦悩する青年に眩しさを抱いてる感じがヤバい。
風の又三郎/宮沢賢治
  超少年=自然、に対する畏敬というのがすこぶる賢治らしい。
銀河鉄道の夜/宮沢賢治
  言わずもがなカムパネルラ×ジョバンニ、エモいどころの騒ぎではない。このブロマンスは文字通り次元が違う。
桜の樹の下には/梶井基次郎●Kの昇天/梶井基次郎
  何となく梶井文学は衆道的エロスがある。おそらく死を指向しているから。
蟹工船/小林多喜二
  ホモソーシャルのエネルギーがエロス。ホモレイプ描写あり。
走れメロス/太宰治
  メロスとセリヌンティウスの友情。
駈け込み訴え/太宰治
  イエス・キリスト←ユダの壮絶な愛憎。新約聖書と合わせて観賞したい。
人間失格/太宰治
  主人公の性的虐待とか、繕ったピエロキャラとそれを看破する変な友人とそれに慄く主人公とか。
山月記/中島敦
  温厚で人望厚い袁傪×プライド高めぼっち李徴の関係性がグッド。2人の青春時代の妄想二時創作で軽く単行本出せると思う。李徴が元「紅顔の美少年」というのも地味にポイント高い。
●口ぶえ/折口信夫
  知る人ぞ知るBLという印象。"L(love)"度は有名な堀辰雄の「燃ゆる頬」を軽く越える。
不思議な少年/マーク・トゥエイン
  美少年がペシミズムを振りまいてく話? 真理のメッセンジャーという意味では彼も装置としての超少年というやつでしょう。
●王子と乞食/マーク・トゥエイン
  瓜二つ設定が既にソウルメイト感があって美味しい上にお互いの境遇を求め合うところから話が始まるというのが更に良い。
車輪の下/ヘルマン・ヘッセ
  ギムナジウムもの好きの聖典。というかもとを辿れば日本のBL文化繁栄の一端を担っていると思う(詳しくは後日)。
デミアン/ヘルマン・ヘッセ
  ヘッセは恋愛を介さないホモキスを美しく描く天才。最後まで読むべき。
●トニオ・クレエゲル/トーマス・マン
  ギムナジウムもの。同級生にちょっと恋してる。
ヴェニスに死す/トーマス・マン
  美少年賛美の金字塔にして聖典ですよね。おっさんが少年の美しさに焦がれて身を滅ぼす滑稽なようで切実な話。映画と合わせて観賞したい。
●地獄の季節/アルチュール・ランボー
  天才詩人の早熟な青春時代の痕跡と言える詩集、言わずと知れた詩人ヴェルレーヌとの同性愛関係が燃料の一部となっているであろうことを考えると胸熱。レオナルド・デカプリオ主演の映画『太陽と月に背いて』と共に観賞したい。
恐るべき子供たち/ジャン・コクトー
  一生を通じて精神世界に影を落とすほどの、同級生への無垢な憧れ。萩尾望都先生がコミカライズしていらっしゃるので合わせて観賞したい。
●ルバイヤート/オマル・ハイヤーム
  イスラーム世界における酌係で少年愛の対象ともなる「サーキイ(酒姫)」という存在が一部に歌われる。
●サテュリコン/ペトロニウス
  古代ギリシャの頽廃した性風俗の様子が窺える。美少年奴隷を巡る少年愛描写あり。


※短編の場合は収録図書の書名ではなく、作品そのもののタイトルを示させていただいたので、必ずしも収録図書のタイトルに反映されているものばかりではありません。
※初見以来一度も読み返していないものなどは正直うろ覚えで結構適当な感想が書いてあります。今後個別に記事にすることがあった時はちゃんと復習します……

他にも私の見逃しているものがあれば教えてくださるととても喜びます!(*^▽^*)